心が震える旋律。忘れがたいひとときをご一緒させていただきました。

1985年にトロント国際バッハ·ピア丿コンクールで優勝　それをきっかけに国際的キャリアを始動させたアンジェラ·ヒューイットさん。
そんな世界のトップピアニストのおひとりである彼女が、京都青山音楽記念館での公演前にリハーサル練習を行うため、当スタジオにお越しくださいました。

そしてそれは、音楽の持つ「心を震わせる力亅を感じる素晴らしい経験となりました。
アンジェラさんの指先から生まれ、弦を伝わり空間に放たれた音。
その、積み重ねられた音楽の魂を宿した彼女の心を閉じ込めた、煌めく美しい結晶のような旋律は、スタジオの空間を満たし、そしてその衝撃は確かに心を震わせる旋律でした。

また光栄にも、大変うれしいサプライズとして、練習後に１曲プレゼントしてくださいました。
その音色はオルガンの響きのように全身を優しく包み込み、素晴らしい音楽という名の毛布に身をゆだねる子供のような幸福感を感じさせてくれる、そんな一曲でした。
アンジェラさんの奏でる心震わせる音楽に包まれたひと時は、まさに最高のサプライズ。
なんの演目にも書いていない、どんなセットリストにも乗っていない、突然の幸運な音楽との邂逅は、世界でここにしかない幸福な時間。
彼女の奏でる、どこまでも繊細で明晰な曇りのない演奏に深い感銘とともに、その幸運をかみしめるばかりでした。
世界でここだけにしかない経験をプレゼントしてくださったアンジェラさんに心から感謝しながらも、この感動を世界中の様々な人に届けるべく、今後のより一層のご活躍を願わずにはおれません。
この場を借りて、その時のお礼と今後のご活躍への想いを届けさせていただきます。
またNHK-BSでも放映されました「バッハ·オデッセイの旅シリーズ」の後半ステージを、心から楽しみにしております。